看護師は、ほぼ9割を女性が占める女性中心の職種であり、職場の多くが女性社会となっている。女性特有の人間関係の難しさもあり、頭を抱えている人は少なくない。幾多の看護師から耳にするのがお局問題だ。お局さまとは、長年その職場で働いているベテランスタッフのことで、強い発言力や影響力を持ち、職場の暗黙のルールを仕切っているような状態を指す。その人に気に入られるかどうかで、仕事のやりやすさが大きく変わってしまうため、若手や中途入社のスタッフにとって大きなストレス要因となる。お局さまの顔色をうかがいながら仕事をするのは、非常にエネルギーを消費するものだ。
次に、同僚や後輩に対する嫉妬もよくある悩みの一つだ。仕事の能力が高い、患者から人気がある、あるいはプライベートが充実しているといったさまざまな理由で目立つ人を自分と比較し、嫉妬の対象にして陰口や嫌がらせをする人は残念だが存在する。この嫉妬は、チームワークを乱し、職場の雰囲気を悪化させる大きな原因となる。特に、成果がわかりにくい看護業務においては、この嫉妬心が表面化しやすい傾向があるようだ。
そのほか、気分屋な態度が目立つスタッフに悩まされるケースもよく聞かれる。気分屋な人は機嫌によって態度や言うことがコロコロ変わるため、周りのスタッフは、円滑に業務を進めるために常に気を遣わざるを得なくなる。このようなスタッフは、その場にいるだけで感情的なオーラを発しており、緊張感が走りやすくなる。当然ながらチームの連携にも悪影響を及ぼすだろう。もし、こうしたトラブルに巻き込まれたら、どうか一人で抱え込まずに誰かに相談をしてほしい。